No.001 サチ江

サチ江とは?


本名:山中 サチ江 (旧姓:ありま)
生年月日不明 享年27歳 1926~1930年頃に死去

自身の「男を見る目の無さ」に絶望し、両眼を取り戒めとして眼球を口に入れた状態で自害した女性の幽霊

悪霊時代に犯した罪を償うため「アノ世」にて、人々の悪い目玉を食べ浄化する活動を行っている。本来は「地獄送り」の対象だが、高度な霊体維持力と反省の意が見られるため、追放は保留。新たな「管理者」候補として”冥府”の監視対象となっているが、当の本人はよくわかっていない

能力と性質

一般の上級霊と比べ、自ら霊力の回復ができない。その一方で目玉を摂取する事で霊力を蓄えるという特殊な霊質を持つ。特に理力操作に長けており、霊力からあらゆる物体の生成と放出が可能。特に目玉の生成、自我を維持したままの形態変化を得意とする。また眼を食す事で、目玉の見てきた一部記憶を断面的に受け取れる。

過去

華族時代

とある関西地域の高貴なお家柄の長女として生を受け ”幸せと笑顔を与える女性”という意味で「幸江」と名付けられる。高い身長、大きな眼。笑うと大きく広がる笑顔が魅力的な女の子で、高貴な生まれながらも人に寄り添う優しさを持ち、庶民の子供たちと一緒に遊ぶなど、町の住人の人気も高いお嬢様であった。一方で両親から過度な英才教育を受ける日々に、自身の恵まれた環境と庶民との生活を比べ、疑問を抱き自責する一面も。

婚期

18の頃、身長は180cm近くにまで伸び、美しくもたくましく優しいお嬢様として巷で有名に。その頃から両親の勧めで家族同士の見合いも増えるが、幸江の心を動かす男性は現れず数年が経過する。20半ばを過ぎても婚姻すら決まらない状況に、幸江の両親は半ば強引に婚約を結ぶ。お相手は芯や情熱もない一回り年上の言いなり人形同然の空っぽの男性。幸せとは何か自問自答する日々の中、都心で山中 一狼(やまなか いちろう)という男に出会う。山中一狼は、山のように大きな身体と森林のように豊かな心。そして一族の跡継ぎとして共通の悩みを持っており、二人はまたたく間に恋に落ち、後に幸江は身分を捨て駆け落ち者となった。

山中一狼の裏切り

山奥のとある集落、山中一族の元へ駆け落ちた幸江。彼の仕事ぶりや住民からの信頼、変わらない優しさと後継ぎとしての勇ましい振る舞いに、愛が深まる幸江。しかし待ちに待った婚姻の儀の最中。様々な理不尽が幸江に言い渡される。その内容は山中一族がおぞましいほどに閉鎖的な集落である事を示すものであった。幸江は絶望し、儀の途中で集落から逃亡。その道中、全てを捨て帰る場所もない事。恵まれた環境を羨む者も居る中で高望みしてしまった自身の強欲さ。すでに幸せだった事に気付けなかった愚かさ。眼を褒めてくれた男性を悪だと見抜けなかった事。など様々な後悔に嘆き、幸江は自身の眼をくり抜き、口に入れ、崖から身投げし自害した。

悪霊時代

その後、悪霊として「サチ江」と変貌。集落に戻り、まず一狼の目玉をくり抜き、そのまま◯害。一狼と関係のあった女性の眼をくり抜きそれを飲み込んだ。その後、山中集落では「サチ江の呪い」として語り継がれるが、数年に一度、被害が出るため集落の閉鎖的な風習を止め、供養するためのお墓を設置。さらにはそのお墓を管理する組織を設立した。

その他

  • 好きな食べ物:里芋の煮っころがし、金平糖、目玉
  • 苦手な食べ物:キャラメル